3回目以降の宇宙

 3回目の宇宙は、同様に繰り返され、エントロピーは1回目のざっと2500倍、宇宙の広さは16倍ということになるでしょう。宇宙はそのように、ビッグバン-ビッグクランチを繰り返しながら、どんどんエントロピーを蓄積し、広さや宇宙年齢も指数関数的に膨張・成長を遂げていくと考えられます。

 もちろん50回のうち何回目かの宇宙の段階で、その世代の宇宙の広さと温度に応じて、ヒグス場がクオークが質量をもつような真空期待値をもつようになったり、クオークの閉じ込めが始まったり、元素が合成された宇宙もあったと考えられます。それがどの世代の宇宙から始まる事象なのかも、大雑把には推測できます。

その計算方法ですが、各世代の宇宙で温度が一番下がったときの最低温度を調べるのです。温度は宇宙のサイズに反比例するので、第1世代の宇宙の最低温度はプランク温度(10^31K)、第2世代の最低温度はプランク温度の4分の1、第3世代の最低温度はプランク温度の16分の1・・・という具合になります。

たとえば元素が合成される宇宙が何世代目かを考えてみましょう。元素が合成される温度は10^9Kです。それが何世代目の宇宙にあたるかをしりたければ、プランク温度に1/4を36掛けると10^9Kになります。ゆえに、元素合成が始まるのは36回目の宇宙くらいからということになります。言い換えると、35世代までの宇宙では、元素が合成される前に宇宙はつぶれてしまったということです。

同様に、クオークの閉じ込めが起こるのは30回目くらいの宇宙、宇宙が晴れ上がり、銀河が形成され、星の宇宙が始まるのは44回目の宇宙くらいからということになります。

 私たちの現在の宇宙に近い世代の宇宙も見てみることにしましょう。

この場合、1回目の宇宙から数えるより、現在の私たちの宇宙から逆算するほうが手っ取り早いですので、その方法で前の世代の宇宙についてみてみます。


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