

エントロピーの増大
ビッグクランチ・ビッグバン理論では、このあと私たちがいま住んでいる宇宙のエントロピーが主にどこでつくられたものなのか、計算してみました。
結論をいうと、温度が上限の値をとって推移している間はエントロピーは生成されず、その直前と直後のあいだに大幅に稼いでいることがわかりました。
エントロピーというのは、場がゆっくり変化するような、「断熱的」と呼ばれる系ではあまり増大しないことがわかっています。逆にいうと、場が急激な変化を起こすときにはエントロピーは急激に増えます。宇宙の終わりの指数収縮が始まる直前と、宇宙のはじめの指数膨張が終わった直後は急激な変化なので、エントロピーは急激に増大するというわけです。
かなり誤差があるのですが具体的に計算してみますと、宇宙がビッグクランチとビッグバンを1回ずつ経験すると、エントロピーはおよそ50ないし500倍大きくなることがわかります。そうしますと、10^90倍のエントロピーの増加が説明できる、というわけなのです。
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